保護犬の極み

保護犬の預かりボランティアをしています

ウェストのトライアル、突然の別れ

昨日の出来事があまりにも衝撃的だったので…書き残しておこうと思います。

3月11日より預かっていたパンダのようなもこもこの白黒犬、ウェストくん。今日の譲渡会に出る予定でした。しかし昨日の午後、突然トライアルに出発しました。

経緯をまとめますが、これはかなりイレギュラーなことです。くれぐれも愛護団体に行って「今すぐ犬を連れて帰りたい!今日からトライアルしたい!」とめちゃくちゃな要求をすることがないようにお願いします。(団体にもよりますが、私が関わっている青い鳥動物愛護会では通常はこのような対応をしていません)

 

突然のお見合い

「明日はいよいよ譲渡会か〜」と思いながらいつも通り自宅にいると、ボランティアスタッフの方から連絡がありました。ウェストに興味がある方がシャルターにいらっしゃっている、自宅見学に行ってもいいか?とのこと。

私は里親希望者さんにいつでも自宅見学していただけるように、できる限り臨機応変に対応しています。だからもちろん「いつ来ていただいても問題ないですよ」と伝えました。

それから30分後くらいに二人の女性がやって来ました。里親希望者さんとそのご友人。ご友人は犬を連れてきていました。青い鳥動物愛護会から譲渡された可愛いメスの犬。保護犬の輪が広がっていくのは喜ばしいことです。

そして何より里親希望者の方がウェストのことを「可愛い!可愛い!」と大絶賛、ベタ惚れしている様子で私もとても嬉しい気持ちになりました。

 

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突然のトライアル出発

ぜひトライアルを開始したいので日時を調整しましょう、となって一旦は帰られました。しかし遠方にお住まいのことなどからスタッフの皆さんが総合的に判断し、急遽そのままウェストを連れて帰られることに。仕事中の母にすぐに連絡しました。

「あなたが最後のお別れをしてね」とやっぱり悲しそう。あまりにも突然すぎるお別れ…思わず私も大泣きしてしまいます。いつかは離ればなれになるとわかっていても別れはつらい。

でも里親希望者の方が「絶対にこの子がいい、この子を幸せにします!」と笑顔で嬉しそうに言ってくださったので、寂しい気持ちはありましたが快く送り出すことができました。

 

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柔軟な姿勢で犬と向き合って

これを書いている時点でウェストはトライアルに行ったばかりで正式譲渡されたわけではないのですが、きっと問題なく譲渡されるだろうと信じています。

保護犬の里親希望者の中には、もちろん犬の飼育経験がない方もいらっしゃいます。でも今はわからないことはネットで簡単に調べられる。SNSで実際に犬を飼っているご家庭の様子も知ることができますよね。それこそわからないことは知人に質問してもいいと思うし。

正しい情報を得ることが大前提ではありますが、飼育経験がなくてもあらゆる手段で愛犬のためにいろんな知識を身につけて育てることは可能です。誰だって最初はわからないことだらけ。そこで自己流に走ったり、もう飼えないと投げ出したりせずに柔軟な姿勢でお世話できる人。そんな人に里親になってほしいなと思いながら預かりボランティアをやっています。